スヌーピー・アクションステージ
と、USJ全体における構造的欠陥について


ステージ設備自体は旧アトラクと変化無いようです。


スヌーピー・アクションステージは、比較的新しいアトラクションです。
もとは『ザ・ワイルド・ワイルド・ワイルド・ウエスト・スタント・ショー』というやはり西部劇が行われていました。
USJがオープンしたのが2001年3月31日。
ザ・ワイルド・ワイルド・ワイルド・ウエスト・スタント・ショーが終了したのが2005年1月9日。
ついでに開園〜2005年の4年間で終了したアトラクションは5つになります。

もちろん、ただアトラクションを閉鎖しただけでなく、新しいアトラクションも開始されています。
ですが、ほぼ同時期に開園したTDSではマイナーチェンジこそあれ、終了アトラクション数は0です。
(その分新規アトラクション数も少ないですが)

さて、ここから導き出される結論はなんでしょうか?

※注:アトラクション閉鎖数についてはウィキペディアを参考にしました。

 


USJってばゲスト第一思考で資本も豊富☆
ではないです。いや、資本は豊富だけど。
答えは『慢性的かつ致命的なソフト不足』です。
なーんだ、そんな簡単な答えか、とか思いましたか?でもこれ、相当深刻な欠陥だと思いますよ。

なぜアトラクションが閉鎖されるかといえば、もちろん客が呼べないからです。
単に新しいアトラクションを作りたいがためならば、たくさんある空き地をつぶせばいいだけです。
極論ですが、アトラクションによる収益よりも、ランニングコストの方がかかると判断されたわけです。
USJには客を呼べるアトラクションが少ない、とこういうわけですわ。

もちろん、客を呼べるアトラクションもあります。
実際面白いものも多いです。全米ナンバーワン(2002/2003年)のスパイダーマンもありますしね。
ですが、10年単位で考えて見ましょう。
日本で10年後、20年後にスパイダーマンが通用するかといったらちょっとばかり疑問です。
アメリカ本国じゃスパイダーマンを知らない人なんてほとんどいないでしょうから問題ないですが。
映画公開直後だからみんな知ってるけど、それ以前の日本でスパイダーマンはマイナーですよね。
それはつまり、今はメジャーだけどいつまでメジャーだかわからない、ということです。

 


その例でもっとわかりやすいのをあげるなら、シュレック
シュレック4Dムービー、面白いです。ソフト的にもハード的にも、実によくできています。
みなぎはもう一度USJに行ったら絶対見ます。でもね。
このアトラクション、シュレックの映画第一作を見ていないと絶対意味わからない。
前説で軽く1作目について触れてますが、アレだけじゃ映画見てない人にはわからんでしょ。

そしてなにより、シュレックが10年後、20年後の人に通じるようなメジャー映画か。
客観的に言いましょう、NOです。そこまでのヒットはしていない。
むしろ5年後にUSJを訪れた家族連れがシュレックの元ネタを覚えているかも疑問です。
つまり、映画をテーマとしたUSJの全てのアトラクションには、消費期限があるわけです。
ETやらターミネーターやら、殿堂入りした一部の映画を除いた全部にです。
期限の長短はありますが、どのアトラクションにも必ず『元ネタががわからなくなる日』が来るのです。
いつの日かバックドラフトはただの特撮系に、ウォーターワールドはただの水上ショーになるのです。

 


風化を防ぐためには殿堂入りした名作を元にしたアトラクションだけ作るってのが一番楽です。
でももちろんそんなことで客が呼べるわけもなく。
ある程度新しめの話題作をネタにし、適度にソフトの入れ替えをしなければならないわけですね。
映画ネタは当然のことながら風化が早い。
それがわざわざ私が指摘するまでもないUSJの構造的欠陥です。

USJを維持運営って、相当大変だろうな〜
レベルを維持しつつ消費期限の切れたアトラクションを排除しつつ次に当たりそうな&アトラクションになりそうな映画を探し続けなきゃならないわけですから。
本国からの輸入に頼ってちゃスタートが遅れる分消費期限短くなるしね。
何より外国で受ける映画が日本でも受けるかどうかわからないしね。
うーん、大変だ。頑張ってください☆(USJマニアじゃないから無責任に)



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